セツナイロハ 色は匂へど花盛(ざか)りは過ぎ 季節巡り飽きたらまた持て遊(すさ)び 端(はじ)から幾(かぞ)え手折(たお)る曼珠沙華(まんじゅしゃか) 踏み躙られた純情何を嗤(わら)う 途切れた轍(わだち)に降り積もる 落ち葉集め拾い掬い砕き 鬼隠し 秋の天(そら)に咲いた満の月が ふわり星を暈(ぼか)して踊る もしも明日君に会えたならば 嗚呼此の歌を届けたもう 浅き夢見じ追風(おいて)は吹き荒れ 幾度契り交わせど心は移る それでもどうか私を見詰めて 自分の為他が為変わって行ける 玉響(たまゆら)両手に降り注ぐ 月光(ひかり)集め留め纏い照らし 永久と生け 秋の天(そら)に流る白い雲が ゆらり鳥を誘い千切れ 風の如く君を攫えたなら 宵に化けて一つに成ろう いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす 秋の天(そら)に咲いた満の月が ふわり星を暈(ぼか)して踊る もしも明日君に会えたならば 嗚呼此の歌を届けたもう